関西新空港反対!

船谷 光雄
釜ヶ崎解放
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昨日4月10日(日曜日)、大阪府泉南市りんくう南浜にて「関西新空港反対!泉州現地集会」が開催されました。りんくう南浜にて集会を行い樽井駅まで約40分のデモ行進です。開会の挨拶、住民連絡会の挨拶・発言、共闘団体挨拶、連帯アピールメッセージ代読、基調報告、デモ行進という流れで13時半から16時くらいまでの集会となりました。

基調(案)

ロシアにおけるウクライナ侵攻に、世界各国での講義の声が広まる中でも、ロシアは軍事侵略をやめようとしません。こうした中、ウクライナの多くの市民が犠牲となり、ロシア軍は、チェルノブイリや、ザポリージャ原発への攻撃も行い、ウクライナ首都キーウ近郊のブチャでは、住民の虐殺も報告されています。また、日本国内では、まん延防止措置解除後1ヶ月も経たない中で、第7波の「立ち上がり」にあるとの指摘もされています。このコロナ・パンデミックの中でのロシアによる侵略行為は、決して許されないものであり、また、この事態に対して武力によることなく、話し合いにより解決の道を求めていくほかありません。NATOによる武力支援や軍事援助は事態を更に悪化させるものであり、幅広い戦争反対の国際世論と民衆の行動が求められているのではないでしょうか。私たちはその一翼となり、行動をしていかねばならないと思います。このことを確認して、本日の空港反対の集会に臨んでいきたいと思います。

コロナ禍による国際移動制限の中で、関西新空港でも、客足が激減したことにより、空港の存亡に関わる事態に陥っている中、関西万博に関連するインフラ整備計画の中で、関西新空港に関しても国際線の年間4,000万人受け入れのための第1ターミナル改修などの計画が打ち出されています。東京オリンピックの失敗の総括もなしに祝賀による成長路線を更に強引に進めていくのが政府の姿勢であり、こと大阪に関しては、大阪維新が、関西万博を利用してのIR-カジノ構想による大阪繁栄のシナリオを描こうとしています。このような万博幻想による舞洲への膨大な公共投資とカジノ事業者誘致は、大阪府民の生活を破綻に導くものでしかありません。私たちは、このような動きをとどめるためにも、関西新空港反対の闘いを進めていかなければなりません。関西新空港建設と舞洲埋め立てをはじめとする関連事業への投資の中で、大阪府の財政が大きな負債を抱えたことをもう一度振り返ってみなければなりません。コロナが落ち着いて、インバウンドが数年前の状況を上回るかたちで復活するというシナリオは成り立ちません。コロナ禍と気候変動や化石燃料から再生可能エネルギーへの変化の中で、人々の営みと暮らしのあり方に関しても大きな変化が訪れてきたのです。私たちは、立ち止まって、過去に戻ることはないのです。このことをしっかりと踏まえ、地球という多様な生命体の生きた惑星の中で、人類もその一翼を担いながら共生した暮らしを続けていく存在であるという自覚が必要なのではないかと思います。

また、空港は日米地位協定により、いつでも軍事空港と化してしまいます。安倍、菅から引き継いだ岸田政権も、基本的な方向性に違いはなく、敵基地攻撃能力や憲法改悪への策動をより一層すすめています。ロシアによるウクライナへの軍事侵略の中での安倍の各共有発言以降、非核三原則を無視した暴論も、自民党や日本維新の会などから出ています。首相岸田は、「非核三原則を堅持する我が国の立場から考えて認められない」と答弁していますが、非核三原則を逸脱する議論がまかり通る状況は注視していかねばならないと思います。2019年度より始まった「中期防衛力整備計画」、更には防衛費GDP2%など、軍事力拡大の予算化が進められています。また、馬毛島では、米空母艦載機部隊の非発着訓練(FCLP)の場所とし、自衛隊初めての陸海空一体の総合軍事基地もつくろうとしており、米軍との軍事一体化も進んでいます。宮古島や、奄美大島などへの軍事施設の拡大、石垣島での自衛隊基地建設強行、馬毛島へ基地建設策動など、南西諸島の軍事要塞化が進んでいます。日本列島全体がアメリカの盾となり、矛ともなる動きは決して認められません。日本の国の軍事化が進められる中、空港の軍事化も必然です。また、今回のコロナ・パンデミックも利用して、この春には経済安全保障法案が衆院も通過し、企業活動や国民の暮らしにも影響しかねない法案が国会で審議中です。重要土地規制法と相まって、個人から企業まで、監視下におかれた超監視社会も目前に迫っています。このような事にも杭って戦っていかねばなりません。

2022年春、私たちは、空港反対の声を上げていきます。空港政策を根本から変えていくという反空港運動の全国的な連帯の中で闘いを進めていきます。

私たちの空港反対の声は、反基地の闘いとも密接につながっています。ますます強まるこの国の軍事化に対して、反戦平和勢力とスクラムを組み、この春も闘っていくことを表明し、今集会の基調報告とします。

泉州沖に空港をつくらせない住民連絡会
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